2008年のフランス映画祭。
団長のソフィー・マルソーがこんなことを語っていたのを思い出した。
こどもを持ち「母」となると、自分自身について考えるようになる。自分が何者なのか、どこから来たのかを知りたくなると。
このときの映画祭では、ソフィー・マルソーが監督・主演を手がけた『ドーヴィルに消えた女』(原題:La Disparue de Deauville)が上映された。(後に『ソフィー・マルソーの過去から来た女』の邦題でDVDが発売されている)。幼いわが子とみつめあう彼女の目が印象的だった。
そして、2016年。今年もまた、日本でフランス映画祭が始まる。6月24日、東京・有楽町朝日ホールを皮切りに、福岡、京都、大阪で上映。
10数本の中から、自分自身の親を探し求める迷える大人たちを描いた作品を紹介したい。
『ミモザの島に消えた母』(原題:Boomerang)
謎の死を遂げた母。
その死について語ることは、家族の間でタブーとされていた。
その沈黙を破り、真実を知ろうとするアントワン。
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『めぐりあう日』(原題:Je
vous souhaite d'être follement aimée)
養父母のもとで育ったエリザは、産みの親の手がかりを求め、パリから港町のダンケルクへと引っ越す。彼女と髪の色、目の色の違う息子ノエを連れて。
『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲プレリュード』(原題:Un
+ Une)
シングルマザーのもとで育ったアントワーヌは、母の死の直前に父親が誰かを知らされる。作曲家として何不自由ない生活をする彼が選んだ道。そんな彼に寄り添い、自らの出生を打ち明け合うアンナ。クロード・ルルーシュ監督の映画に出てくる大人たちは、どうしていつもこんなに可愛いんだろう。
親と子の関係を丹念にとらえた作品の数々。
忙しい毎日。その中の数時間だけでも、自分探しの旅に出る人が増えてくれればと思う。
<本ブログ内リンク>
ショートフィルムの日、そして『フランス映画祭
2016〜短編作品集』
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2016/06/2016.html
<公式サイト>
フランス映画祭2016
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