トルコのロシア大使の射殺、ベルリンのクリスマスマーケットのトラック突入……
悲しいニュースが続くヨーロッパ。
それでも、希望は残されていることを教えてくれるひとつが、この映画です。
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Releve: Histoire d'une
creation
『ミルピエ ~パリ・オペラ座に挑んだ男~』
バレエの殿堂として君臨する、パリのオペラ座。この、オペラ座の新しい芸術監督として抜擢されたのは、映画『ブラック・スワン』の振り付けを手がけたバンジャマン・ミルピエだった。バレエ界の異端児と呼ばれ、史上最年少の芸術監督に抜擢されたミルピエが、オペラ座での新作『クリア、ラウド、ブライト、フォワード』を完成させるまでの40日間を追ったドキュメンタリーがこの作品だ。
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©FALABRACKS,OPERA NATIONAL DE PARIS,UPSIDEDISTRIBUTION,BLUEMIND,2016 |
「僕らはもっと上を目指せるはずだ」
「国籍も肌の色も違うダンサーを起用したい。差別はバカげてる」
白人至上主義の傾向が強いバレエ界に、ミルピエは真っ向から立ち向かう。「社会の手本になれないバレエは意味がない」という彼の言葉に、オペラ座の、パリの未来が垣間見える。
若いエネルギーが結集するオペラ座のバックステージでは、iPhoneを活用できないと、ぼやく声も。歴史と伝統があるということは、設備が最新技術に対応しづらいというデメリットもある。
そんなときの、オペラ座総裁、ステファン・リスネ氏の言葉にパリの誇りを感じる。
「大型客船は動かすのは楽じゃないが、必ず動くから安心してくれ」
「寛容の精神を忘れたくない」と自戒し、ダンサーひとりひとりの個性を大切にするミルピエの生き方が、「芸術とは何か」という問いに対する答えそのものだと思う。
映画には、バンジャマン・ミルピエ氏の奥方、ナタリー・ポートマンさんの姿も。
©FALABRACKS,OPERA NATIONAL DE PARIS,UPSIDEDISTRIBUTION,BLUEMIND,2016
<公式サイト>
http://www.transformer.co.jp/m/millepied/
監督:ティエリー・デメジエール/ アルバン・トゥルレー
製作:ステファニー・ショルテール
出演:バンジャマン・ミルピエ レオノール・ボラック ユーゴ・マルシャン
ジェルマン・ルーヴェ アクセル・イーボ エレオノール・ゲリノー レティツィア・ガローニ
マリオン・バルボー オーレリー・デュポン ほか
<公演参加クリエイター>
音楽:ニコ・マーリー「拘束のドローイング」、衣装:イリス・ヴァン・ヘルペン、指揮:マキシム・パスカル
2015年/原題: Releve: Histoire d'une creation/ フランス/ 114分/フランス語/カラー
配給:トランスフォーマー
2016年12月23日(土)より
Bunkamura ル・シネマほか、全国順次公開
©FALABRACKS,OPERA NATIONAL DE PARIS,UPSIDEDISTRIBUTION,BLUEMIND,2016