7月14日
今年のパリ祭は大きな事件も事故もなく、無事に終わったようです。
かつて、この日が近づくとわけもなく嬉しい気分になる私でしたが、この数年は、この日が何事もなく終わることに安堵するようになりました……
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《特集上映》ドゥミとヴァルダ、幸せについての5つの物語
(JACQUES DEMY et AGNES VARDA: 5 FILMS sur le bonheur)
古くなったもの。時間が経ったもの。
そんなものがむしょうに恋しくなることがある。
ダイヤル式の黒電話。
100年近く前のジャズ。
少し色が変わった分厚い本。古いものには、古いものにしかない味がある。
少しずつ色あせていく藍染めのような風合い。
ノスタルジイと安堵感の混ざり合った優しい刺激……
ジャック・ドゥミとアニエス・ヴァルダの映画は、私たちをそんな世界にいざなってくれる。ヌーヴェルヴァーグを率いた2人は、活躍当時、多くの映画人に影響を与え、多くの映画ファンを喜ばせた。そして時代が経った今も、私たちに「古きよきもの」に対する静かな感動を届けてくれる。
ジャック・ドゥミ監督による『ローラ』と『天使の入江』、そしてアニエス・ヴァルダ『ジャック・ドゥミの少年期』、『5時から7時までのクレオ』、そして『幸福』。この映画を見ようと涼しい映画館に入るときの気持ちは、宝石の入っているオルゴールをそっとあけるときのような気持ちと似ているような気がする。
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7月22日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
配給:ザジフィルムズ
<本ブログ内リンク>
『ローラ』(LOLA)
<関連サイト>
シアター・イメージフォーラム作品紹介ページ
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