暑い日が続きますが、夜には秋の虫の音が聞こえるようになりました。
「芸術の秋」にふさわしい映画が、9月2日(土)から上映されます。
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『セザンヌと過ごした時間』(原題: Cezanne et moi)
ポール・セザンヌ(ギヨーム・ガリエンヌ)。そしてエミール・ゾラ(ギヨーム・カネ)。二人の出会いは少年時代にさかのぼる。中学校でいじめにあうゾラをセザンヌが助けたことが始まりだった。銀行家の息子として裕福な生活を送るセザンヌ。貧しい母子家庭のゾラ。そんな離れた境遇を超え、お互いの感性に惹かれ合う二人。エクス=アン=プロヴァンスのさんさんと降り注ぐ太陽のもとで、二人は友情を育んでいく。作家として早々と成功をおさめるゾラに対し、セザンヌはサロンに出品するたびに落選を続ける。父親からの仕送りを断たれたセザンヌを、経済的に支えることで友情を示すゾラ。けんかっぱやく荒れた生活をしながらも、セザンヌは絵筆を手放すことはなかった。そしてまた、ゾラの人生に助言を与える誠実さも失わなかった。
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フランス映画祭2017で来日した、ダニエル・トンプソン監督 (2017年6月24日有楽町朝日ホールにて撮影) |
ギヨーム・ガリエンヌに声をかけたダニエル・トンプソン監督は、当初、彼にエミール・ゾラの役を考えていたという。しかし、ガリエンヌが自ら希望したことからセザンヌ役に変更。生命力と躍動感に溢れるセザンヌを演じたガリエンヌの素晴らしいこと!この映画を観た後、セザンヌの絵画を観に行くことができたら、どんなに豊かな時間を過ごせるだろうか。映画の原題” Cezanne et moi” (セザンヌと私)にあるように、この映画に一貫して流れるのはゾラの視点で、脚本はまるでゾラの小説のよう。セザンヌよりも先に成功し、セザンヌよりも先に死を迎えたゾラ。映画は彼の謎の死に直接触れていないが、映画の後の二人を想像させるほどの奥行きを感じさせてくれる。
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※ 11月11日にジャック・ドワイヨン監督映画『ロダン カミーユと永遠のアトリエ』(原題:Rodin) の上映が控えています。ここにもセザンヌが登場する1シーンがあります。(別の役者が演じています)。2つの映画を観ると、この時代のフランスの芸術シーンがどれだけ大きな影響を与え続けているか、頭でなく心で知ることができます。
監督: ダニエル・トンプソン
脚本: ダニエル・トンプソン
製作: アルベール・コスキ
撮影: ジャン=マリー・ドルージュ
美術: ミシェル・アベ=バニエ
出演: ギョーム・ガリエンヌ ギョーム・カネ アリス・ポル
デボラ・フランソワ フレイア・メーバー ほか
2016年/原題: Cezanne et
moi/フランス/114分
配給:
セテラ・インターナショナル