『L. G.が目覚めた夜』~ロリエ・ゴードロが目覚めた夜~
(原題:LA NUIT OÙ LAURIER GAUDREAULT S'EST RÉVEILLÉ)
彼はいったいどんな思いで生きてきたのだろうか?
タイトルになっているL.G.(ロリエ・ゴードロ)。彼は決して舞台に登場しない。しかし、鎖のように、登場人物たちの心を縛り付けている。
ケベック郊外の小さなまちで育ったミレイユの仕事は、タナトプラクター(死体保存の処理を行う専門家)。どんな悪人も、棺の中で聖人となってよみがえる。彼女の施す演出と装飾によって……彼女がこの仕事を選ぶに至った理由。そこにロリエ・ゴードロの存在があった。
彼は、なぜ真実を語ろうとしなかったのだろうか?
将来を約束された16歳の少年が、たった一夜ですべてを失ってしまう。しかし、傷つくのは被害者だけではない。小さなまちの中で、被害と加害が入り混じり、小さなつむじ風のような負の感情がぐるぐると渦巻く。
彼が口を閉ざした中にあったものは、何だったのだろう?
強すぎる驚きゆえに、ふさわしい言葉をみつけられなかったのだろうか?
それとも、絶望ゆえの沈黙だろうか?
あるいは……
グザヴィエ・ドラン監督が手がけるTVドラマ『ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと』
の原作となったのが、ケベック出身の戯曲作家のミシェル・マルク・ブシャールによるこの戯曲だ。忙しい合間をぬって集まったチームによって織り成される朗読劇は、会場いっぱいに緊張感と情熱がほとばしる。
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会場の中で、静寂と情熱が調和する (トーキョーコンサーツ・ラボ) |
原題:La Nuit où Laurier Gaudreault s’est réveillé
作 ミシェル・マルク・ブシャール(Michel Marc Bouchard)
翻訳・演出: 山上優
音楽・演奏: 笠松泰洋
企画・運営: 国際演劇協会日本センター 戯曲翻訳部会
出演:松熊つる松(劇団青年座) 一谷真由美(演劇集団 円)
尾身美詞(劇団青年座) 谷畑聡(劇団AUN)
坂本岳大 玉置祐也(演劇集団 円)
会場:Tokyo concerts lab.
トーキョーコンサーツ・ラボ 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18
https://tocon-lab.com/access
<公演日時>
2023年11月21日(火)18:30
2023年11月22日(水)14:00 */ 18:00
2023年11月23日(木・祝)18:00
2023年11月24日(金)13:00* / 18:00
*22日(水)と24日(金)のマチネ公演終了後、アフタートークあり
主催 公益社団法人国際演劇協会日本センター
後援 ケベック州政府在日事務所
BS10 スターチャンネル
協力 CEAD Centre des auteurs dramatiques(劇作家センター、モントリオール)
<本ブログ内リンク>
グザヴィエ・ドラン監督作品
「たかが世界の終わり」
https://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2017/03/juste-la-fin-du-monde.html
<ご参考>
TVドラマ『ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと』
https://www.star-ch.jp/drama/lauriergaudreault/sid=1/p=t/