12月3日から始まった「障害者週間」が今日12月9日で終わります。
今上映されているこの映画を思い出しました。
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『ロスト・キング 500年越しの運命』
(原題:The Lost King)
事実は小説よりも奇なり……
イギリスの詩人バイロンの言葉そのものだ。
シェークスピアの芝居を見てからているときに突然ひらめき、500年もの間行方知れずのリチャード三世の遺骨を探そうというのだから。(この映画はまったくのフィクションではなく、実話に基づいている)
そんなとんでもないことを思いついたのが、会社をリストラされたばかりのフィリッパ。子供が1人、夫とは別居中。さらに、彼女は筋痛性脳脊髄炎という難病をかかえていて、薬なしで生活することができない体だ。
そんな体でありながら……と思いかけ、考え直した。そんな体だったからこそ、彼女は挑戦し、成し遂げたのではないかと。「忠誠心にあふれ、敬虔で正義感の強い人だという証拠があるのよ」と、冷酷非情で悪名高いリチャード三世のイメージをくつがえす発言を堂々とできるのも、権力に丸め込まれまいとする頑固さも、相当なエネルギーが必要なことだ。そしてそのエネルギーはどこかに弱さを持った人だけが持ち得るもののような気がする。そう、体力気力溢れる健康な人には出すことのできないエネルギーなのだ。
もしも何らかの理由で自分のやりたいことができずにいる人がいたら、どうかあきらめないでほしいと伝えたい。この映画のフィリッパのように。彼女は今でも現実の世界で生きている実在の人物であることを忘れないでほしいと思う。
2022年/108分/イギリス
配給:カルチュア・パブリッシャーズ
<公式サイト>
https://culture-pub.jp/lostking/
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