「野音」とも呼ばれ、音楽ファンをはじめ多くの人たちに愛される、日比谷野外音楽堂。
日本初の大規模な野外音楽堂として、日比谷公園の一角に1923年に誕生しました。野音には大ホールと小ホールがあるのをご存知ですか?小ホールは入場無料、ふらりと散歩に来た人たちが音楽を楽しめることができます。
その野音が、「老朽化のための建て替え」という理由で、しばらく使用できなくなります。当初は、2024年9月までとされていましたが、再整備に応募した民間事業者がいなかった理由で1年ほど延期になるようです。
いつも当たり前のようにあった風景が突然消えてしまうのは悲しいことです。
野音を愛したミュージシャンたちが別れを惜しみながら奏でる音が、この日も聞こえてきました。
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日比谷野外音楽堂への思い(Thinking of Hibiya Open-Air Concert Hall)
2024年4月21日。
暑くもなく寒くもなく、日差しも強すぎず、屋外で過ごすには快適な1日。
野音を聖地として慕うかつての若者たちが集った。
13:05から始まる野外コンサートのメインは、1984年から音楽活動を行なっている、斎藤智春さんの活動40周年記念公演。「斎藤智春withジョニー笹川」として、ジョニー笹川さんがピアノを担当する。(ほか、東山卓史さん、柿島伸次さんもゲストとして共演)
斎藤さんが出演する前の時間帯は、つつみかんペイさん、MOGAMIさん、田宮俊彦さんがステージをあたためる。
11:30。
自分のホームタウンのひとつだった野音がなくなってしまうさびしさ。つつみさんはこの場所との別れを惜しみながら歌う。
日比谷公園の木のざわめきと空気と一体になりながら、MOGAMIさんは「今」を歌う。
血液型がO型からA型に変わったとたん(そんなことあるんだ!?)、雨男から晴れ男へと変化を遂げたらしく、そのおかげか雨になりそうな気配は消えていた。
田宮さんは、許すことが許されなくなった世界を嘆き、父を亡くした喪失感をみつめ、それでも歌に希望を託す姿を披露する。
13:05。斎藤さんたちのステージが始まる。上馬ガソリンアレイでデビューしたのが18歳。20代前半の懐かしい歌がある、40代に入って忘れえぬ人を想う歌がある……斎藤さんのステージをずっと見守ってきた人は、自分自身の思い出と重ね合わせながらどんなことを思っただろう。
通りすがりの人たちがふらりと立ち寄れる音楽空間。そこにいるだけで、野音のベンチに座るだけで私たちはひとりぼっちではなくなる。好きな時に入り、好きな時に出られる。(トイレもすぐ近くにある)。日本を訪れた海外からの観光客の人も、ほかに行く場所がなくてさまよっていた人も、一期一会という空間を共有できる。
どうかこの場所が、姿かたちを変えようとも残り続けますように。
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斎藤智春さんと田宮俊彦さんは、明日(2024年4月28日)も、野音に出演の予定です。
斎藤さん(11:40-11:55頃)、田宮さん(14:40-14:55頃)
好天に恵まれますように!
<本ブログ内リンク>
斎藤智春さん、つつみかんペイさん、MOGAMIさん、東山卓史さんは、上馬ガソリンアレイご出身です。
上馬ガソリンアレイという時代 その1
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/07/blog-post_6.html
上馬ガソリンアレイという時代 その2
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/07/blog-post_16.html
上馬ガソリンアレイという時代 その3(杉山清貴さん)
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/07/3-7-17-56-32-freelance-writer-mika.html
上馬ガソリンアレイという時代 その4
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/08/4.html
上馬ガソリンアレイという時代 その5(ガソリンカレーの思い出)
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2016/03/blog-post_16.html
上馬ガソリンアレイという時代 その6
https://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2017/03/6kamiuma-gasoline-alley.html
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