「パリ」と「ジャズ」。フィンランド出身の女性を描いたこの映画では、この2つのキーワードが「自由」という香水のトップノートとなっているような気がします。
緊急事態宣言が解除された今、自由の香りを映像で感じるのもいいかもしれません。
とはいえ、まだまだ油断はできません。感染対策を行った上で、お出かけください。
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『トーベ』(原題:Tove 2020 年/フィンランド・スウェーデン)
(監督:ザイダ・バリルート)
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「ヴィヴィカ……」
目覚めた朝、恋焦がれる人の名前をささやくトーベ(アルマ・ポウスティ)
の表情のなんといじらしいこと。それ以上に切ないのが、すぐそばで聞いている夫、アアトス(シャンティ・ローニー)だ。哲学者でもある彼は「嫉妬」という感情を好まない。自由への妨げとなるからだ。トーベを甘やかすでもなく、つき放すでもなく、離婚した後もトーベとの友情を断ち切ることはなかった……そう、孤独を好むけれど、ムーミンとの友情も大切にするあのスナフキンのモデルとなったのがこの人だ。 アトスの穏やかなまなざしに、見ている私たちまで心癒される。
戦後の爆撃によって廃墟となった部屋をアトリエにし、創作活動に没頭するトーベ。
自由とは、愛されたいという気持ちと引き換えにしなければ、手に入れられないものなのだろうか。もし私がトーベの友人だったら、どんなことがあってもアトスと別れてはダメよ、と言いたかった。余計なお世話とわかっているけれど。
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フィンランドから届けられる、夢いっぱいの物語
『オンネリとアンネリのおうち』
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『オンネリとアンネリのふゆ』
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<公式サイト>
トーベ
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