9月21日は「国際平和デー」(International Day of Peace) です。
この日を平和の日とするよう、世界に働きかけて尽力した一人の青年がいます。
英国出身のジェレミー・ギリー(Jeremy Gilly) さん。
2018年8月、初めて日本の地を訪れたジェレミーさんからお話を伺いました。
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ジェレミー・ギリーさんと会う(Interview with Jeremy Gilly)
その1 - 祖父の思いを受け継いで-
2018年8月、初来日したジェレミー・ギリーさん |
ジェレミーさんにとって、日本は特別な思いのある国だ。
祖父はかつて、日本で戦争捕虜となり、長崎で被曝した。
彼のこの体験を受け止めたのが、孫のジェレミーさんだ。
ジェレミーさんは、世界が平和であることを願い、そのために自分ができることが何かを考え、そして行動に移した。
「まずは、1年に1日でいい。この地球上に、戦争や紛争がない日、あらゆる暴力がない日を作ろう」
既に、国連で定めた平和の日があった。しかし「9月の第3火曜日」は、毎年日付が変わり、認知度は低かった。
ジェレミーさんは、髪を切り、祖父のネクタイを締め、国連を訪れる。
「ただのバカなのか、それとも先見の明があるのか。君はどちらだろう?」
ジェレミーさんは、要人からこんな言葉を投げかけられる。でもそれは、冷笑ではなく、静かな激励のように感じられる。
ジェレミーさんは、要人からこんな言葉を投げかけられる。でもそれは、冷笑ではなく、静かな激励のように感じられる。
こうして、ジェレミーさんの世界旅行は始まる。宗教団体、政治家、著名人……ダライ・ラマと会い、賛辞の言葉をもらった。大手企業の資金協力を取り付けた。そしてある日、アンジェリーナ・ジョリーさんがジェレミーさんを訪れた。「9月21日」を世界に広めるための協力を申し出てくれたのだ。
ユニセフの職員と手を取り合い、紛争の地アフガニスタンへも赴いた。ジュード・ロウさんも一緒だ。
ジェレミーさんの夢が叶った。いや、前進したという方がよいのかもしれない。
タリバンが、「9月21日」の停戦を申し出たからだ。この停戦によって、ユニセフは140万人の子供にポリオの予防接種を行うことができた。2007年9月21日の出来事だった。
ジェレミーさんの活動は続く。そして2018年8月、初来日を遂げる。ジェレミーさんがずっと訪れたいと思っていた国だ。多くの人たちと語り合うために、そして、ナガサキとヒロシマを訪れるために。
平和の日を「9月21日」と提案したのには、ジェレミーさんにとって大きな意味がある。戦争から家族のもとへ戻ることができた祖父の友人の数が21人、祖父は生涯「21」という数字を大切にしてきたからだ。
ジェレミーさんが、「ピース・ワン・デイ(Peace One Day)」というNPOを立ち上げて19年ほどの月日が流れた。123もの国を訪れたジェレミーさんがやっとたどり着いた地、日本。
ジェレミーさんが祖父からもらったバトンを今、私たちが受け止める番がきた瞬間だった。
<本ブログ内リンク>
ジェレミー・ギリーさんと会う その2
https://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2018/09/interview-with-jeremy-gilly_19.html
https://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2018/09/interview-with-jeremy-gilly_19.html
ジェレミー・ギリーさんと会う その3
<関連リンク>
ジェレミー・ギリーさんは、自分の活動を1本のドキュメンタリー映画にまとめています。
『ザ・デー・アフター・ピース』(The Day After Peace)
監督・プロデューサー・脚本:ジェレミー・ギリー
出演:ジェレミー・ギリー、コフィー・アナン、ダライ?ラマ14世、アンジェリーナ・ジョリー、ジュード・ロウ
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