2019年8月15日木曜日

『COLD WAR あの歌、2つの心』(原題:Zimna wojna)

COLD WAR あの歌、2つの心』(原題:Zimna wojna)

 Cold War=冷戦。
 その頃、世界地図には「ソビエト連邦社会主義共和国」という国名が書かれ、ベルリンには大きな壁が立ちはだかっていた。
 そんな冷戦下を生きる市井の人々を描いたのが、この映画だ。



 ズーラとヴィクトルが出会ったのは、1950年代のポーランド。「自由」は当たり前に存在するものではなく、「憧れ」の代名詞でもあった。愛する人に会いたいという思いを貫くのも、今の私たちよりも遥かに大変だった。ときとしてそれは、自分の命と引き換えにしなければならないほどだった。
 モノクロの映像とは裏腹に、流れる音楽の何と豊かなこと。哀しみも、愛も、切なさも、台詞以上に音楽が雄弁に語っている。
 静かに終わるラストシーンで、2人が石を並べるシーンには、どんな意味が込められているだろうか……



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  「冷戦」と呼ばれる時代は、1990年代に終わっています。でも、この地球上のどこかで、まだ争いは続いています。ベルリンの壁は崩壊したけれど「メキシコとの国境に壁をつくる」という発言が国のトップレベルから出ています。

 今日は815日。
「過ちはくり返しません」という言葉を単なる呪文で終わらせたくなければ、何でもいいから、「何か」できることを始めなければならないと感じます。自戒の念を込めて。

<本ブログ内リンク>

 『COLD WAR あの歌、2つの心』では、フランスの女優、ジャンヌ・バリバールが短い出演ながら、強烈な輝きを放っていました。彼女が主演のこの映画もぜひ。
『バルバラ セーヌの黒いバラ』 Barbara
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2018/11/barbara-1-1-normal-0-10-pt-0-2-false.html
 

2015年の終戦記念日に上映されたのは、このドイツの映画でした。
『あの日のように抱きしめて』(Phoenix


<公式サイト>

COLD WAR あの歌、2つの心』

全国順次公開中

配給:キノフィルムズ

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