『ARCO/アルコ』 (2025年フランス)
監督:ユーゴ・ビヤンヴニュ
製作:フェリックス・ド・ジブリ
ソフィー・マス
ナタリー・ポートマン
『やぶにらみの暴君』。
子供の頃、雑誌で目にした映画のタイトルだ。どんな内容の記事に書かれていたのか覚えてはいないけれど、それがフランスのアニメーションであること、自分が生まれる前に上映されて多くのアニメーション作家に影響を与えたことは、はっきりと覚えている。
監督はポール・グリモー。この映画を思い出させてくれたのが、ユーゴ・ビヤンヴニュ監督だ。監督はこんな言葉を残している。
「高畑勲監督と宮﨑駿監督の作品に見られる人間の複雑な心理や高低差のある舞台には、ポール・グリモー監督『やぶにらみの暴君』の影響があります。(中略)るで浮世絵がジャポニスムの流行を生んだように、長い時間をかけて日仏相互のクリエイター間で影響が循環しているように思います」
(《ARCO 》プレス資料より抜粋)
かつて、ユーゴ少年に大きな影響を与えたものの1つが、ジブリ作品だった。そして、ジブリ作品の中核であった高畑勲監督と宮﨑駿監督が影響を受けたのが、フランスのアニメーションだった。なんて美しくて、なんて優しい循環だろう。アイガモ農法のように、ヤギの草刈隊のように……こんな風に循環していけば、地球が傷つくことも少なくなるし、人と人とがぶつかり合うこともないだろうに、と思う。
『ARCO』は、手描きの2Dアニメーション。詳しい人であれば、それがどれだけ時間や予算がかかる大変な作業かわかるだろう。1000個のデコレーションケーキを、工場の流れ作業ではなくパティシエが1つずつ作り上げていく、と例えれば少しわかりやすくなるかもしれない。
少女と少年の時空を超えた交流、滅びゆく地球、家族の愛……あたたかみのある手描きのタッチに包まれる心地よさをどうぞ。
<本ブログ内リンク>
フランスの名作アニメ、ここにも。
『ディリリとパリの時間旅行』(Dilili à Paris)
https://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2019/08/dilili-paris.html
<公式サイト>
『ARCO/アルコ』
配給:AMGエンタテインメント ハーク

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