アニメ『ベルサイユのバラ』が再放送されています。
原作は、池田理代子さんの連載マンガ。今年はちょうど、”ベルばら”誕生40周年です。
そんな中、日本でこの映画の上映が始まりました。
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『ヴェルサイユの宮廷庭師』( 原題:A Little Chaos/ 2015年英)
ベルサイユ宮殿。
その華やかな建物の中で、どんな物語がうごめいているのだろう。
政治上のかけひき、貴族たちの野心と保身。
男たちは男たちなりの方法で生き残ろうと必死だ。
では、女たちはどうだろうか。
ベルばらを見て育った人たちなら、日本の大奥にも通じるような、女社会特有のドロドロした世界を思い浮かべるかもしれない。マリー・アントワネットもオスカルも、そんなしがらみの中で必死に戦っていた。
© BRITISH BROADCASTING CORPORATION, LITTLE CHAOS LIMITED,
2014
でも、この映画に出てくるベルサイユの女たちが見せてくれる素顔は、それとは違う一面だ。文字通り、宮殿の庭先にバラのようなかぐわしさを感じさせてくれる。
この時代、女性の地位は格段に低かった。歴史の授業で学んでぴんとこなくても、映画を見れば、同じ女性なら、心で感じ取ることができると思う。
愛しいわが子を失った悲しみをきらびやかな衣装の下にしまい込み、偽りの笑顔を振りまく。心を殺し、舞台の上で人形を演じるかのように。
そんな彼女たちの切ない気持ちをすくいあげながらも、自分を見失うことのないサビーヌ・ド・バラ(ケイト・ウィンスレット)のふるまいが本当にきれい。
第3子の出産を控える大事な時期に、この役に挑んだケイト・ウィンスレット。彼女のバラ色の頬が、「母であること」「女性であること」の意味を教えてくれているような気がした。
© BRITISH BROADCASTING CORPORATION, LITTLE CHAOS LIMITED,
2014
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