2015年10月25日日曜日

『ひなぎく』(Sedmikrasky) その2

『ひなぎく』(Sedmikrasky) その2

-- ひなぎくとバラの花--



監督:ヴェラ・ヒティロヴァー(Vera Chitirova)
©State Cinematography Fund
【配給】チェスキー・ケー


 映画『ひなぎく』(原題:Sedmikrasky/チェコ・スロヴァキア/1966/75)の主人公は、2人の女の子。花冠をちょこんと頭に乗せたブロンドボブのマリエ1、そしてブルネットの髪をウサギさんの耳のようなおさげにしたマリエ2だ。

 ウサちゃん髪のマリエ2の表情が、たまらなく、いい。大きな目が、人生を謳歌するがごとく、大胆に動く。寄り目、流し目、うつろな目。連動して動く大きな口も、またいい。うわっ、コイツ、なんてしたたかなんだ!と言いたくなるような、ねっとりした意地の悪い表情。でも「これは映画、アートなの。だからコレでイイの」と解説されているようで、つい納得してしまう。
 それにしても、マリエ2を見ていると、なぜか初めて見る他人には思えない。前にどこかで会ったような、友人の誰かに似ているような???

監督:ヴェラ・ヒティロヴァー(Vera Chitirova)
©State Cinematography Fund
【配給】チェスキー・ケー

  彼女の顔をよおく観察して気がついた。そうだ、ブラジルのシンガー、アストラッド・ジルベルト(Astrud Gilberto)にどことなく似ているのだ。ボサノヴァの名曲『イパネマの娘』(原題:Garota de Ipanema、英題:The Girl from Ipanema)の大ヒットで、一躍有名になったアストラッド。彼女の名前は知らずとも、おそらく多くの人が彼女の歌を耳にしたことがあると思う。

アストラッドには、陽だまりのようなぬくもりが似合うような気がする。彼女の歌う“And Roses and Roses”は、その歌い方や声がバラの花びらの質感や香りを相まって、とても心地よい気分になれる。
秋空の青がきれいな季節。だいぶ涼しくなってきたけれど、ひなたぼっこのチャンスはもう少し残っていそう……


監督:ヴェラ・ヒティロヴァー(Vera Chitirova)
©State Cinematography Fund
【配給】チェスキー・ケー


<本ブログ内リンク>
『ひなぎく』 その1
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/10/sedmikrasky.html

<公式サイト>

映画『ひなぎく』  



<上映のお知らせ>

ユジク阿佐ヶ谷

11/28()12/11()レイトショー20:30〜 
料金:1,000円(ラピュタの半券で800円)
*昼の上映は『クーキー』、チェコアニメ(クルテク、アマールカ、ポヤル短篇、
ぼくらと遊ぼう!、『バヤヤ』『真夏の夜の夢』、コウツキー短篇、パヴラートヴァー短篇)



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