2018年8月4日土曜日

『プロヴァンス物語 マルセルの夏』(La Gloire de mon père)

  今日は、84日。
 22年前の、199684日、日本にとってかけがえのない人が天へと旅立っていきました。
俳優の渥美清さん……「男はつらいよ」シリーズをリアルタイムで知らない人も「フーテンの寅さん」を知っているのではないでしょうか。その「男はつらいよ」シリーズの山田洋次監督が大きく影響を受けた人物の1人が、マルセル・パニョル(Marcel Pagnol) です。パニョル氏の少年時代の夏の思い出を描いたこの映画が、リバイバル上映されます。日本初公開は1991年ですが、日仏交流160周年という節目に、デジタルリマスター4K版の美しい映像で帰ってきました。(字幕も日本まるで上映された当時のまま)
  渥美清さんの命日に上映が始まるのは、偶然でしょうか。それとも、天使のはからいでしょうか。

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映画の中のこどもたち その7

『プロヴァンス物語 マルセルの夏』 デジタルリマスター4K
(原題:La Gloire de mon père
監督:イヴ・ロベールYves Robert)


1990 GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION


  せみしぐれ。
  摘みたてのハーブの匂い。
  夕立ちと雨宿り。
  憧れの父と陽気なおじさん。
  あたたかい母と優しいおばさん。
  友情と自立、そして微笑ましい挫折。

  舞台は20世紀初頭のフランス。時間も距離も21世紀の日本とは遠いはずなのに、なぜ私たちは、この映画に郷愁を覚えてしまうのだろう。
  夏休みに訪れた場所。そこに自分の素の心を置き、こどもたちは成長していく。そして夏が終わる頃、日々の生活へと戻る。「ひと夏の思い出」を心のどこかにしまっている人は、つらいときも悲しいときも、乗り越えていけるのだと思う。故郷というのは、「場所」というより人の記憶」なのかもしれない。
  日本も今、夏。ただの夏ではない。猛暑と言うより、酷暑と言いたくなる。けだるい体を癒しながら、暗い映画館でマルセルたちと同じ夏を過ごす……今しかできない、なんてぜいたくな体験だろう!1991年の日本初上映のときに甘酸っぱい思いでいっぱいだった人は、その頃の思い出をたずさえていくのも素敵だし、こどもがいる人は、親子で新しい思い出をつくりにいくのも素敵。

  よい夏となりますように。


1990 GAUMONT/TF1 FILMS PRODUCTION




<本ブログ内リンク>
『ぼくの伯父さん』(Mon Oncle) --Monsieur Hulot と寅次郎

<公式サイト>
映画『プロヴァンス物語 マルセルの夏』『プロヴァンス物語 マルセルのお城』



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