映画の中でオジー・オズボーンがこう言っています。
「ランディはいつも俺の心の中にいるよ」と。
私たちが彼を忘れない限り、ランディ・ローズは生き続けているのかもしれません。
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『ランディ・ローズ』
(原題:Randy Rhoads: Reflections of a Guitar Icon 2022年 アメリカ )
監督:アンドレ・レリス(ANDRE RELIS)
こんなことを考える。
神様はなぜ、このタイミングで、こんな方法で彼を連れ去ってしまったのか。
いや、神様はこのとき、たまたまよそ見をしていたのかもしれない。
神様もミスをすることがあるのだろうか。
そもそも、神様は存在しないのもしれない。存在しても、人の生き死について関与しないか、あるいは関与できないのかもしれない。
ランディ・ローズ……Rのイニシャルが2つ並ぶ、キラキラした名前。響きがとても綺麗で、一度聞いたら忘れることがない。輝かしいダイヤの原石が、磨き上げられる前に海の底に沈んでしまった。
3人きょうだいの末っ子。父はランディが1歳半の頃家を去った。シングルマザーとなった母は、音楽学校を経営しながら子どもたちを育てる。バンド活動をしながら、ここでギターを教えていたランディは、50人以上の生徒を受け持つこともあった。“ I learned more than I ever have learned by teaching.”(「教える」ことで、僕は多くのことを学んだんだ)と語るランディの肉声が本編で流れる。そのとき、腑に落ちるのだ。あの音色がどこからやってくるのか。天使のように純粋で、シルクのように繊細。誠実であり、謙虚であるランディの心がそのままエレキギターの弦に乗っているのだと。
ツアーの途中で事故に遭ったランディ。彼の死を目の前で見なければならなかったオジー・オズボーンとバンドメンバーたちは、どんなにつらかったろうか。ランディを失っても演奏をしなければならなかった彼らは、どんなに悲しかったろうか。そして25歳の息子を失った母は、家族は、親友は……多くの人に愛されたギター青年は、天に召されたまま年を取らず、永遠のギター青年になった。
”He is a small guy with such an enormous giant talent”(小さな体にとてつもなく大きな才能を秘めていた)と、オジーは語る。
もっともっと、生きてほしかった。
<本ブログ内リンク>
『スージーQ』 (SUZI Q )
https://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2022/07/q-suzi-q.html
<公式サイト>
『ランディ・ローズ』
11月11日(金)より新宿シネマカリテ、渋谷シネクイントほか全国ロードショー
提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム
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