フランス映画祭2015 その4
イザベル・ジョルダーノさんと会う(Interview avec Isabelle
Giordano)
フランス映画には、美しい女性たちが数多く登場する。自由で、強くて、輝いていて、ちゃんと「自分」を持っている。
出演している女優さんたちの美しさはもちろんだけど、フランスという社会に生きるリアルな女性たちが美しいからこそ、映画の登場人物たちも美しいのだろう、きっと。
この人を見ていると、そんなふうに納得してしまう。
イザベル・ジョルダーノさん。
映画関係のジャーナリストとして活躍し、2009年にフランス芸術文化勲章オフィシエ、2013年にレジオンドヌール勲章シュヴァリエの受勲の栄誉に輝く。そんな彼女は、2013年9月から、ユニフランス・フィルムズの代表に就任。フランス映画の使節として、2015年6月のフランス映画祭2015のため、来日した。
フランスは、働く女性が多い国のひとつとして知られるが、フランスの映画業界も例外ではない。
「フランスの才能あふれる若手監督のひとりに、エマニュエル・ベルコという女性監督がいます。彼女をはじめ、女性の映画監督は、男性に比べ、より鋭いテーマを選ぶことが多いように感じます」と語るジョルダーノさん。
ユニフランスフィルムズ代表 イザベル・ジョルダーノさん
2015年6月27日パレスホテル東京にて撮影
「フランスでは、映画監督全体のうち、約25%が女性監督。一方、アメリカでは女性監督の比率は約3%と言われています」
フランス映画に登場する女性たちが、なぜ魅力的なのか、なぜいきいきとしているのか、この数字が物語っているようにも思える。
フランス映画祭2012で来日した女性監督2人(※)も、仕事と子育ての両立について語っていたのを思い出した。
(※ヴァレリー・ドンゼッリ監督/Valérie
Donzelliと、レア・フェネール監督/Lea Fehner)
働く女性へのメッセージを、との質問にジョルダーノさんはこう答える。
「たとえ不可能かもしれないと思っても、その夢を持ち続け、実現するために突き進むことが大切」と。
高校を出たばかりのときは、映画好きの少女の1人だったジョルダーノさん。
自分が今、こうしてオリヴィエ・アサイヤス(Olivier Assayas)監督のような偉大な映画人たちと肩を並べる日が来るなど、その頃は想像もしていなかったという。
もちろん、夢見る少女は、ただ、夢だけをみつめてきたわけではない。着実に積み上げてきたキャリアの影には、多くの努力があったことは明らかだ。
「100の時間があったとしたら、95%が仕事!残りの5%が自分の楽しむ時間ですね」と、さらりと答える笑顔から、フランス女性の”本当の魅力”が垣間見えるひとときだった。
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/06/2015.html
フランス映画祭2015 その2 『ボヴァリー夫人とパン屋さん』トークショー
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/07/2015.html
フランス映画祭2015 その3 --来日ゲストが運んだ、フランスの風 —
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/07/2015_15.html
フランス映画祭2015
http://unifrance.jp/festival/2015/
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