リチャード・リンクレイター監督が12年の歳月をかけて撮影したこの映画は、8月5日にBlu-ray&DVDが発売されていますが、明日8月15日から2週間、東京・飯田橋の名画座ギンレイホールでも上映されます。
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『6才のボクが、大人になるまで。』 その2
(原題:BOYHOOD/ 2014年米)
主人公のメイソン(エラー・コルトレーン)が少年から大人に成長していくまでの過程を、リンクレイター監督は、実際に12年の歳月をかけて丹念に撮影した。
登場人物と同じように年を重ねていく役者たち……メイソンの母親役のパトリシア・アークエットもまた、30代から40代という年代をこの映画とともに歩んだ。
(c)2014
boyhood inc./ifc productions i, L.L.c. aLL rights reserved.
水道の配管工として働くアーネストの潜在的な能力を見抜き、励ますメイソンの母・オリヴィア(パトリシア・アークエット)。映画の本筋から離れたほんの小さなワンシーン。でもそこには、”アメリカンドリーム”がぎゅっとつまっている。21世紀の今、少しずつ忘れられようとしているこの言葉を、大切に守ってくれたリンクレイター監督の温かい心に涙が出そうになる。
そして、助演女優賞受賞のスピーチであふれんばかりの感謝の思いを語ったパトリシア・アークエットさん……スピーチであふれんばかりの感謝の思いを伝えた対象は、映画のキャストやスタッフたちだけではなかった。
「世界をよりよくしようとしている人たち……ボランティアに励む人たち……こどもを持つ母親のみなさん……」
オスカーは、受賞者や映画関係者のためだけにあるのではないとあらためて感じた。
レッドカーペットのきらびやかなドレス、豪華なパフォーマンスとは無縁の人たちに向かって何ができるのか、映画に携わる人たちに問いかける存在がアカデミー賞場ではないかと。
そしてスピーチの最後は「女性にも平等の権利を!」の言葉でしめくくられた。客席からは多くの拍手がわいた。アメリカという国の課題と可能性が華麗な授賞式の会場でかいまみられたひとときだった。
<本ブログ内リンク>
『6才のボクが、大人になるまで。』その1
http://filmsandmusiconmymind.blogspot.jp/2015/07/6boyhood.html
イザベル・ジョルダーノさんと会う(女性たちへのメッセージ)
<公式サイト>
6才のボクが大人になるまで
http://6sainoboku.jp
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