ジェーン・バーキンとの思い出(Thinking of Jane Birkin )
彼女の歌う “Fuir le bonheur de peur quil ne se sauve” という歌が好きだった。日本語タイトルは”虹の彼方“。フランス語の歌詞の中に”over the rainbow”という英語が入っている。
作詞作曲は、セルジュ・ゲンズブール。
そっと耳打ちするような彼女の声は、どこか寂しげ。その声が子守唄のようなメロディに乗せてフランス語でささやく。「幸せから逃げよう、幸せが逃げてしまわないように」と。やるせない日々が続いても、そんなやるせない気持ちを表現してくれる音楽があれば乗り切れる。“Fuir le bonheur de peur quil ne se sauve”もそんな歌のひとつだった。
2011年の東日本大震災の直後、復興支援のために来日コンサートを開催したことがつい最近のことにように思える。
彼女の訃報が流れた。2023年7月16日に死去。あと少しで娘のシャルロット・ゲンズブールの誕生日(7月21日)だったのに、と思う。
8月4日には、シャルロット・ゲンズブールの初監督作品となる「ジェーンとシャルロット」(原題:Jane par Charlotte)の日本公開が控えている。ジェーン・バーキンという人が、アーティストであり、時代のアイコンである以前に、1人の女性であったこと、3人の娘の母親であったことをあらためて知る。
<公式サイト>
「ジェーンとシャルロット」(原題:Jane par Charlotte)
https://www.reallylikefilms.com/janeandcharlotte
配給:リアリーライクフィルムズ
© 2021 NOLITA CINEMA – DEADLY VALENTINE PUBLISHING / ReallyLikeFilms
0 件のコメント:
コメントを投稿