2016年4月19日火曜日

新緑のポーラ美術館へ

仕事に、育児に、日々かけずりまわっている女性たちへ。
もうすぐゴールデンウィークです。
長期休暇を取って海外旅行に出かけることはできなくても、新緑の美しい箱根に、1日だけでも足を運んでみてはいかがでしょうか?
そして、ぜひポーラ美術館を訪れてください。
この企画展は、あらゆる世代の、あらゆる環境の女性たちにプラスのメッセージを投げかけてくれます。

******************************************
新緑のポーラ美術館へ

Modern Beauty
フランスの絵画と化粧道具、ファッションにみる美の近代




 19世紀。産業革命によって、ドラマチックな展開を遂げたファッション業界。紡績機や織機は改良され、縫製技術は大きく進化する。そして「百貨店」(デパート)の誕生によって、流通は拡大しファッションメディアの発信もさらに活発となった。そんな時代の波を絵筆にのせ、流行りの帽子をかぶり、華やかなドレスをまとう女性たちが、多くの画家たちによって描かれていった。モネやルノワール、モディリアーニ、ロートレック、ドガ、アンリ・ルソー、デュフィ、キスリング……人物画だけではなく、汽車やエッフェル塔など、この時代の風を感じる風景画にも出会える。現代の私たちの生活の原点を、数々の名画から発見することができる。絵画の他に展示されている、当時のファッション雑誌や装身具、化粧道具、ドレスなどが織りなす三次元の美の空間が、心をゆったりとした気分にさせてくれる。
ガラスの香水瓶に、きらびやかなアクセサリーに、女性たちはどんな夢を見たのだろうか。今は21世紀。現代の女性たちは、100年以上前の時代と比べ、より自由になれているだろうか。この頃の女性たちより、生き生きとしているだろうか。「美を追い求める」当時の女性たちの可憐で健気な姿が、今を生きる私たちにどんなメッセージを投げかけてくるのか、しっかりと受け止めたい。

美術館の「森の遊歩道」
可愛らしい彫刻に心が和む
(2016年4月2日撮影)



<公式サイト>
ポーラ美術館

http://www.polamuseum.or.jp

2016年4月18日月曜日

再) 忌野清志郎 その1 『核などいらねぇ』


2016414日。
九州地方が地震に襲われました。そして、余震の被害がまだまだ続いています。
まっさきに川内原発のことが頭に浮かびました。
どうか、天災である地震で苦しむ人たちに、これ以上の苦しみが襲いませんよう。
原発事故という人災がどうか起こりませんよう。

201411月に執筆したこの記事を再掲載します。

***********************************************

再)  忌野清志郎 その1 『核などいらねぇ』
 
 2013年3月。
 地震と津波が東日本を襲い、福島第一原子力発電所で事故が起きた。
 そのとき、天国にいる彼は、日本のこの有り様をどんな気持ちで眺めていたのだろうか。

「日本の原発は安全です」
  さっぱりわかんねえ 根拠がねえ(『SUMMER TIME BLUES』より)

 忌野清志郎(いまわのきよしろう)は、こう歌った。2013年よりもずっとずっと前のことだ。
 こんなに素直に、こんなにまっすぐに自分の気持ちを訴えてしまう彼に、人々はどんな思いを抱いたのだろうか。憧れか、共感か、尊敬か……
 彼の声を聴くたび、私はつい涙ぐんでしまう。感動?いや、少し違う気がする。
 なんか切ない。清志郎の声はいつも切ない。

 喉頭がんと闘った清志郎は、2008年に復活ライブで武道館を1万人以上の熱気であふれさせたが、2009年、天国へ旅立っていった。享年58歳。一所懸命に生きる人は、神様に愛されてしまって、だからはやく神様のいる天国へ導かれてしまうのだろうか……もっと生きていてほしかった。そして今、生きている彼の声で「LOVE ME TENDER」をうたってほしかった。

 九州電力川内原発の再稼働が決まった。そして、御嶽山が噴火した……桜島から遠くない場所にあるこの原子力発電所を、誰が「安全」と保証できるのか。
 
ほんの少し考えりゃ オレにもわかるさ(『LOVE ME TENDER』より)

 清志郎はきっと、天国からこう言っているんじゃないかと思う。

ダマされちゃいけねぇ

長生きしてぇな (『LOVE ME TENDER』より)