ヴィックを演じるソフィー・マルソーのクルクルと移り変わる表情が魅力的。私がいちばん印象に残ったのは、パパとママが別居することを知らされたヴィックの不安そうな表情です。
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『ラ・ブーム 40周年記念デジタル・リマスター版』
© 1980 Gaumont
この映画が日本で初公開されたのは、1982年3月。
映画雑誌の人気投票では、主演のソフィー・マルソーがたちまちトップに。街じゅうで主題歌の”Reality”(邦題:愛のファンタジー)が流れていた。若者文化にソニーのウォークマンが加わり、社会全体に勢いがあった。バブルのようなきらびやかさとは少し違う、ふわふわとした期待感に満たされていた時代だった。リアルタイムで知る世代にとっては、懐かしさがぎゅっとつまった”タイムカプセル”のような映画かもしれない。
では、今を生きる若者たちは、この映画を観て何を思うのだろう…
この映画が放つきらめきが、今の時代にあるだろうか。今の若者たちは、ワクワクしているだろうか。十分に悩んでいるだろうか。両親に相談できないことをこっそりと打ち明けられる人がいるだろうか。
今の10代、20代の人たちにこそこの映画を観てほしい。そして、どんなことを感じるか教えてほしい。もし、あなたたちがこの映画を観て、リアルタイム世代と同じようなキュンキュンする気持ちを持つことがあるのなら、きっと私たちの未来は明るいと思う。今の世の中には”無関心”と”怒り”の感情ばかりが目立つけれど、私たちの胸の中にはもっともっと素敵な感情が眠っている。この映画には、そんな豊かな感情を目覚めさせる力があるような気がする。
<本ブログ内リンク>
ソフィー・マルソーは、その後俳優として活躍するだけでなく、映画監督も手がけるようになりました。2008年のフランス映画祭では、団長として来日。そのときのようすについてふれています。
フランス映画祭2016が始まる
https://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2016/06/2016_22.html
『ラ・ブーム』の少し前のアメリカ映画(舞台はフランス・イタリア)
この映画も、10代の少年少女とそれを見守る大人たちの関係を描いています
再)『リトル・ロマンス』
https://filmsandmusiconmymind.blogspot.com/2015/11/a-little-romance.html
<公式サイト>
映画『ラ・ブーム』『ラ・ブーム2』公式サイト
https://www.finefilms.co.jp/laboum/
配給:ファインフィルムズ
<Credit>
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