ジェフ・ベックとの思い出(Thinking of Jeff Beck)
“Two Rivers” という曲が大好きだった。
『ギター・ショップ (Jeff Beck's Guitar Shop)』というアルバムの最後から2曲めの少し長めの曲。
しょっちゅうではないのだけれど、あるとき突然、むしょうにこの曲だけ聴きたくなることがあって、そんなときは心を空っぽにし音量を大きくして聴いていた。そして、この曲の後に続く”Sling Shot”で元気を取り戻し、心身を整えていた時期があった。
このアルバムに出会う前は『ジェフ・ベック・グループ』(Jeff Beck Group)がお気に入りだった。こんなふうにバンド活動ができたら、人生どんなに楽しいだろうと思いながら聴いていた。
ギターのことも知らないし、その演奏のすごさを理解していたわけではないけれど、彼の偉大さが頭ではなく心で感じることができた。自分よりはるかに年上なのに小さな子供のように純粋に見えるジェフ・ベックの生き方が、憧れでもあった。
いつもだったらその日のうちに読むことのない夕刊をなぜか今夜は読みたくなってめくると「ジェフ・ベックさん死去」の見出しが。まだ78歳だったのに……
「安らかに息を引き取った」の文字が救いだった。
あなたが天国でもギターを弾き続けるのであれば、ぜひその音を届けてください。
眠りについて、夢の中であなたの音を待っています。
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