2017年6月22日木曜日

ルー・ドゥ・ラージュさんと会う (Rencontre avec une actrice, Lou de Laâge)

フランス映画祭2017速報 1


ルー・ドゥ・ラージュさんと会う
Rencontre avec une actrice, Lou de Laâge




(フランス映画祭2017のために来日した、ルー・ドゥ・ラージュさん)
(2017年6月22日撮影  ©Mika Tanaka) 

 フランス映画祭2017のオープニングセレモニーが、東京・有楽町朝日ホールでもうすぐ始まる。カトリーヌ・ドヌーヴ団長をはじめ、フランスから多くの俳優や監督たちが来日する。そのゲストの一人が、女優のルー・ドゥ・ラージュ(Lou de Laâge)さん 。ルーさんは、戦争がもたらす悲劇を描く『夜明けの祈り』(原題:Les innocentes)で、傷ついた女性たちの心に寄り添う医師・マチルドを演じる。映画は、194512月のポーランド。この国を解放したとされるソ連軍が、実際はどんな蛮行をくり返していたのかをあらわにする。
 ルーさんは、映画をこう語る。
「修道女たちは、ソ連兵に、2回、犯されます」と。
1つは、彼女たちの体。映画を見れば、一目瞭然だ。
では、もう1つとは?
誓いです。彼女たちは、神への誓いの気持ちを犯されてしまうのです」。
笑顔を交えながら軽やかに語るルーさん。でも彼女が語る言葉のひとつひとつから、芯の通った何かが見える。
この映画のテーマとなるのが「信仰」だ。
「信仰とは、24時間の疑念と1秒の希望です」
ルーさんは、映画の中でもっとも印象に残る言葉として、シスター・マリア(アガタ・ブゼク)が語るこの台詞を挙げた。
「人間という存在は、何か信じるものを心に持つことが必要だと思うんです。それがいったい何なのかわからなくても、それを探し続けることが、”生きる”っていうことではないでしょうか」

 この作品が映画祭で上映されるのは、624日(土)。ルー・ドゥ・ラージュさんは、624日(土)上映の『夜明けの祈り』上映後、アンヌ・フォンティーヌ監督とともにトークショーに登壇予定。映画は重く暗いけれど、「最後には希望があります」とルーさんは語る。映画を見終え、演技をしない柔らかな表情のルーさんが登壇するとき、きっと私たちの心にも光がさすような気がする。




(ルー・ドゥ・ラージュさん)

(2017年6月22日撮影  ©Mika Tanaka) 


 
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 ちょうど先週から日本公開された『世界にひとつの金メダル』(原題:Jappeloup)でも、ルー・ドゥ・ラージュ(Lou de Laâge)さんの力強い演技に出会えます。

<本ブログ内リンク>

『世界にひとつの金メダル』

<公式サイト>

フランス映画祭2017

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