2016年2月10日水曜日

ディーパンの闘い(Dheepan)

桜島の噴火、台湾での地震…… これからどうなるのだろうかと不安に思うとき、まっさきに頭をよぎるのが「家族」という言葉です。

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ディーパンの闘い(原題:Dheepan/2015/フランス)


内戦下のスリランカで、兵士として闘ってきたディーパン(アントニーターサン・ジェスターサン)は、難民としてフランスへ渡ることに。妻のヤリニ(カレアスワリ・スリニバサン)も、娘のイラヤル(カラウタヤニ・ヴィナシタンビ)も、実は出会ったばかりの赤の他人だ。3人は、生きるためにパリ郊外の団地の一室で偽の家族を装って暮らす。闘いの日々から離れ、団地の管理人として静かに生きようとするディーパンだが、忘れかけたささやかな幸せを手にしかけたとき、新たな抗争が彼らの前に立ちはだかる……
主人公ディーパンを演じたアントニーターサン・ジェスターサンは、実際にスリランカ内戦の兵士だった。また、ヤリニ役のカレアスワリ・スリニバサン、イラヤル役のカラウタヤニ・ヴィナシタンビも、映画の出演は本作が初となる。

本年度カンヌ映画祭のパルム・ドールに輝いたこの作品がとらえたのは、おしゃれで洗練されたフランスではない。多様性に苦しみ悩む、もうひとつのフランスだ。
フランスの寛容な精神は、多くの移民を受け入れてきた。それゆえ、多くの問題を抱えている。昨年の1月には、パリのシャルリ・エブド社が襲撃され、11月には同時多発テロが起きた。

「家族」とは何か?
血のつながりがあればそれが家族なのか?
ひとつ屋根の下に住んでいればそれで家族と言えるのか?
この映画は、そんな疑問を私たちに投げかけてくる。




監督:ジャック・オディアール
出演:アントニーターサン・ジェスターサン、カレワスアリ・スリニバサン、ヴァンサン・ロティエ、カラウタヤ二・ヴィナシタンビ
2015年/フランス語・タミル語/115分

<公式サイト>

ディーパンの闘い

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